解説・感想-「時代劇オペラ どん・じょばんに 京都〜都千年物語」

華やかなりし17世紀のスペインを舞台にした、モーツァルトの4時間にも及ぶ傑作歌劇「ドン・ジョバンニ」を、江戸中期の京都という設定に置き換え、京都の名所を背景に悪代官どん・じょばんにと越後屋れぽれっろが、お姫様や町娘を誘惑していく様や、奉行所との衝突を描いている。

悪代官どん・じょばんにを東幹久、彼と対立する八坂藩奉行所の奉行役を伊吹吾郎が演じています。
東幹久はオペラ初挑戦ながら、堂々と主役をこなし、奉行所との殺陣のシーンなどは圧巻。そしてそこに越後屋も加わっての三重唱は聞き応え十分です。
オペラ本来の持つ雰囲気を損なうことなく、斬新な演出で3時間の舞台もあっというまでした。
東幹久はもちろんオペラの経験なんてなく、歌唱力も手放しで誉めることはできません。でも、伊吹吾郎さんや周りの音大声楽科卒の方たちの中で、オペラ初挑戦の彼が見事に主役を務め上げたことは、それだけで賞賛に値すると思います。
集客のために東幹久がキャスティングされたとおっしゃる方もいるようですが、見方を変えれば、あれだけ斬新なアイディアと演出なんですから、キャスティングにも斬新さがあって当然だと思います。
本人も周りが思っている以上に辛く大変だったのでは・・・と最終日の彼の潤んだ目を見て思いました。

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